映画「プラットフォーム」これは現代版◯◯だった? [ネタバレ解説・考察]

人間が本当に飢えた時の狂気は怖いですね。

こんにちはJessie(ジェシー)です。
今回紹介するのは 映画「プラットフォーム」(THE PLATFORM)

音響なども評価されているというこの作品。
結局この映画何だったの?などと、少し意味分からなかったという意見も多いかと思いますので、今回は考察、そしてネタバレ解説をさせて頂きます。

作品情報

原題El hoyo
監督ガルダー・ガステル=ウルティア
(Galder Gaztelu-Urrutia)
脚本ダビド・デソーラ(David Desola)
ペドロ・リベロ(Pedro Rivero)
出演イバン・マサゲ(Ivan Massagué)
ソリオン・エギレオル(Zorion Eguileor)
アントニア・サン・フアン(Antonia San Juan)
制作年2019
上映時間94min

映画「プラットフォーム」のあらすじ

喫煙者の主人公ゴレンは自分の喫煙習慣を断つために”穴”という施設に入ることに決める。気づいた頃には48と壁に書かれた部屋で目が覚める。部屋には見知らぬ老人、部屋中央には食事が盛り付けられた台座が運ばれてくる巨大な穴が。
ここでのルールはひとつ、台座が部屋にある間のみ、食事ができるという事。

映画「プラットフォーム」の監督

映画「プラットフォーム」の監督はガルダー・ガステル=ウルティア

https://en.wikipedia.org/

ガルダー・ガステル=ウルティア監督は2003年に短編映画「913」でデビュー。
長編映画は今作の「プラットフォーム 」が初めての作品になる。映画「プラットフォーム」はトロント映画祭でオーディエンス賞を受賞、そしてシッチェス映画祭では最優秀映画賞、最優秀新監督賞、最優秀特殊効果賞、およびオーディエンス賞の4つの賞を受賞しました。


ここからネタバレを含んだ解説をします

映画「プラットフォーム」の考察、ネタバレ解説

ここからは映画「プラットフォーム」の考察をしていきます。

https://www.entertainmentdaily.co.uk/

まず、映画終盤にて劇中に登場する子供。彼or彼女(私には男の子に見えました)は果たして本当に存在したのでしょうか?

というのも、映画中盤に犬を連れた女性が主人公ゴレンと同じ部屋に選ばれます。彼女は”穴”の管理局に勤めていたと言っています。(尚且つゴレンの面接をしたのは紛れもなく彼女だった為この点は嘘ではないでしょう)
そして彼女の大事な犬がミハル(食事を運ぶ台座と共に毎月降りてくる女性)に殺された彼女は怒りと共におかしな発言をしていましたよね。

ここには16歳以下の子供は入れないのよ。

ミハルは女優に憧れてたアジア人。ミハルは精神的におかしい。この様な内容を彼女は言っていましたね。
この発言を元にエンディングの解説を2パターン用意しました。

Pattern 1 リアリストの見解

先ほど説明した様に物語の表面的な部分を読み解くと子供はいなかったという方が現実的だと思います。
管理局の人がルールを間違えて覚えていたという事はありえないし、彼女は発言事に怒っていたとしても劇中の描写から嘘をつく様な人とは到底思えませんのでここでは子供が元々いなかったパターンを説明します。

主人公ゴレンは”穴”という施設での生活が4ヶ月目に達した時、壁に書かれた202という数字と自殺をしてしまった彼女の姿を横に目を覚まします。
下層での一ヶ月で気が狂いそうになる自分を抑制しようと努力しているのが伺えます。
それを何とか乗り越え、次は第6層で目覚めました。ここでゴレンは何かを変えようと同フロアの男と共に台座に乗って下層に食事を配ろうとしますが飢えた下層の人達に襲われ重症をおいます。

この時点で”穴”の中でずっと葛藤してきた精神的なものが、ついにはおかしくなってしまった。
この後ミハルの探していた子供をみたり、台座で共に戦った友の死を見るというのはゴレンの頭の中での話でしょう。
そして最後見た48層と171層で一緒に過ごした老人の姿と共に消えていき舞台は幕を閉じる。
これはゴレンの死を意味します。
既に死んだ人の説得を受け入れて連れて行かれる様に消えていくというのは死というものについての演出でしょう。明らかに

Pattern 2 ロマンチストの見解

パターン1の説明でおじさんのセリフ(明らかに)を借りて締め括ったものの、私が映画を見て最初思ったのはこの見解ですし、未だにこちらの見解の方が私は好きです。
(決して私はタイトルに書いた様なロマンチストではございませんのでご了承を、、)

という事でこちらは子供が生存していたというパターンを説明します。

子供が何故生存できた?

まず、子供は”穴”の中で作られたミハルの子という可能性、子供は入れないというのは管理局の女性の犬が死んだことによる絶望での女性の虚言という可能性が考えられます。(後者は可能性が低い気がします)

子供が”穴”の中で生まれたというのは、ミハルが女優に憧れて”穴”に入ってきたという事、”穴”の住人達がみんなミハルを知っているという事からミハルはだいぶ昔から、なんなら女優に憧れた若い頃から”穴”の住人という事が分かります。
そして管理局もチェックしない様な最下層に子供を置き、毎月食事を運んで育てていたという事から子供の生存を考えます。

ドンキホーテとの関連性

主人公ゴレンは”穴”という施設のなかに{たったひとつだけ持ち込めるもの}で本を選びました。それが『ドンキホーテ』という本です。

ゴレンは物語終盤、第6階層という未だかつてない幸せな階層にいるというのに台座に乗って最下層まで食事を配りに行くという思いもよらない決断をしました。
202階層をやっとの思いで生き抜いてからの第6階層だというのに。敵は食人族という事を知っているのに。
この決断はまるで本の主人公ドンキホーテの様に、騎士道に憧れ正気を失ったとしか思えません。

正気を失ったゴレンは本当に台座に乗って食事を配るという大冒険に出かけ、子供を見つけます。子供も共に約束の地(最下層)へ向かいます。
最後そこに着くと正気に戻ったかの様に、今までの冒険は終わりにして台座から一人降りフェードアウトしていきます。
ここの、既に死んだ人からの説得を受け入れて台座から降りるシーンが何を示すかという説明はもう大丈夫ですよね?明らかに

そして、ここまでの流れは完全に本『ドンキホーテ』と同じ内容になっています。
『ドンキホーテ』でも主人公は騎士道の本を読みすぎ、憧れて正気を失って冒険に出かける。そして最後には正気に戻って死んでいくというストーリーになっています。
まるでこの映画の表したいのはこれなのでは、と思いませんか?

最後に

どうでしょう、皆さんはどちらの考察が好きでしたでしょうか?

やっぱり私はドンキホーテのプロットをなぞったという方が先に思いついたのでしっくりきています。

あと、思った人も多いのではないかと思うのですが、この”穴”と呼ばれる施設は社会の縮図にも見えますよね。これも社会風刺を織り交ぜながら作られたと言われている『ドンキホーテ』のプロットをなぞった作品ならではなのでしょう。

この映画、現代版ドンキホーテと言ってもいいのではないでしょうか?

最後までご一読ありがとうございました。

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